家族の介助で腰がつらいときに|抱え上げを減らす工夫と相談先
ベッドから起きる家族を支えるとき、トイレへの移動を手伝うとき。「腰がつらいけれど、自分がやるしかない」と感じていませんか。毎日続く介助では、休みたくても休めず、ご自身の身体のことが後回しになりがちです。
介助による腰の負担を考えるときは、身体の使い方だけでなく、抱え上げずに済む環境や、ほかの人に頼れる方法を見直すことも大切です。家族を支える生活を続けるために、介助する方自身のつらさも相談してよい悩みです。
「どの介助がつらいか」を具体的にしてみましょう
家族の介助には、立ち上がりの手伝い、ベッドと車いすの間の移動、着替え、入浴など、さまざまな場面があります。同じ腰のつらさでも、困っている作業が違えば、必要な支援も変わります。
相談前に、次のようなことを短くメモしておくと、生活の状況を伝えやすくなります。
- どこで、何を手伝うときに腰がつらいか
- 一日に何回くらい、その介助をしているか
- 家族の体重を受け止めたり、持ち上げたりする場面があるか
- 一人で対応する時間帯や、転びそうで怖い場面があるか
例えば「腰が痛い」だけでなく、「夜のトイレ介助で、低いベッドから立つ家族を毎回抱えている」と伝えると、見直したい場面が共有しやすくなります。メモのために、つらい動作を繰り返して確かめる必要はありません。
頑張って持ち上げる前に、介助する場所を見直す
ベッドの周りに物が多い、移動先まで距離がある、足元が暗いといった環境では、無理な姿勢で支えたり、急に身体をひねったりする場面が生まれやすくなります。まずは移動経路の荷物を片づけ、必要な物を手の届く場所へまとめるなど、できる範囲で整えてみましょう。
一方、ベッドやいすの高さ、手すりの位置は、介助する方の都合だけでは決められません。介助を受ける方の足のつき方や、立つ力、ふらつきなども関係します。「高くすれば楽になるはず」と自己判断で大きく変えず、実際の動作を専門職に見てもらうと相談が具体的になります。
一人では体重を支えきれない、毎回抱きかかえないと移動できない場合は、今の方法を続ける前提から見直したい場面です。家族の腕を強く引く方法や、動画で見た移乗方法をそのまま試すことは避け、その方の状態に合う介助を確認しましょう。
介護職には「家で行っている動作」を相談する
すでに介護サービスを利用している場合は、担当のケアマネジャーや訪問介護・訪問看護などのスタッフに、介助する方の腰がつらいことを伝えてください。「本人のことではないから」と遠慮する必要はありません。介助する家族の体調も、支援を考えるうえで大切な情報です。
相談するときは、「立ち上がりの介助を見てほしい」「一人で移動を手伝うのが怖い」「夜間だけでも負担を減らしたい」など、困っている場面と希望を添えてみましょう。動作の確認に加えて、サービスの利用方法や家族の役割分担を見直すきっかけにもなります。
まだ相談先がない場合は、お住まいの地域を担当する地域包括支援センターや、市区町村の介護相談窓口が入り口になります。さいたま市大宮区や周辺にお住まいの方も、まずはご自身の住所を担当する窓口へ、家族介護で困っていることを相談してみてください。対象となる支援や手続きは、個別の状況に応じて確認します。
福祉用具は、買う前に使う場面を相談しましょう
手すり、介護ベッド、移乗を助ける用具などは、抱え上げる場面を減らすための選択肢です。ただし、どの用具も誰にでも合うわけではありません。介助を受ける方の身体の状態、部屋の広さ、介助する人数によって、使いやすさや安全性が変わります。
ケアマネジャーや福祉用具専門相談員には、「何を買えばよいか」だけでなく、「この移動で腰がつらい」と作業から相談してみましょう。導入前に、設置できるか、家族が無理なく操作できるか、使い方の説明を受けられるかを確認することが大切です。費用や制度の利用条件も、相談時に確かめてください。
腰がつらい日は、介助を減らす相談も必要です
痛みがある日に、いつもと同じ介助を一人で続けるのは負担になります。家族に頼む際も、「少し手伝って」より「朝の着替えをお願いしたい」など、作業と時間を具体的にすると分担を話し合いやすくなります。代わりが見つからない場合も、その状況を支援者へ伝えましょう。
腰の痛みが続く、強くなる、睡眠や歩行に支障がある場合は、医療機関での相談を検討してください。足に力が入りにくい、尿が出にくい・漏れるなどの変化を伴う場合や、転倒後の強い痛み、発熱を伴う痛みがある場合は、早急に医療機関へ相談する必要があります。
介助する方の身体も、相談の対象です
くしひき整骨院では、腰のつらさについてご相談いただく際、どの介助で困っているか、日常生活にどのような支障があるかを伺います。介助を受けるご家族の状態も関わるため、身体のケアと併せて、介護職による動作確認や環境調整が必要な場面もあります。
「自分がもっと頑張れば」と抱え込まず、まずは一番つらい介助を一つ、支援者に伝えることから始めてみてください。家族を大切にすることと、ご自身の身体を守ることを、一緒に考えていきましょう。
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